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① 現場で生きる「状況判断力」―警備員が磨くべき核心スキル

  • ebetsu-iwamizawa-k
  • 1月26日
  • 読了時間: 3分

(警備業シリーズ:状況判断編)

1. 導入(前回からのつながり)

前回の記事では、現場で求められる「危機管理力」について触れ、異常の早期発見や迅速な初動対応が重要であると述べました。では、これらの行動の基盤となるものは何か。それが今回取り上げる「状況判断力」です。危険が迫る場面でも冷静に現状を把握し、適切な行動を選択する能力は、警備業務の中核をなす要素となります。


2. テーマの背景・問題意識

近年、警備現場では「想定外」が増えています。犯罪の手法が変化し、災害は予測できないタイミングで発生し、人の行動も多様化しています。こうした環境では、単純な手順の反復だけでは十分な対応ができません。現場での判断力が弱いと、平時の小さな異変すら見逃し、重大なリスクにつながる恐れがあります。

3. 現場視点での具体的な取り組み

周囲環境の即時把握

警備員は、現場に到着した瞬間から視覚・聴覚・経験を総動員し、状況を複合的に把握します。人の流れ、音、設置物の異常、温度、匂いなど、あらゆる情報が判断材料となります。

優先順位の決定

危険箇所を先に確認するのか、通報を先に行うのか、避難誘導を始めるのか。判断の速さだけでなく「何を優先するべきかを選ぶ力」が重要です。

判断根拠の明確化

一見すると感覚的に見える場面でも、警備員の判断には必ず根拠があります。過去の経験、現場の知識、業務マニュアル、法令、安全基準など複数の要素から状況を評価しています。


4. 事例・ケーススタディ

深夜の施設巡回で「いつもと違う湿度」を警備員が感じ、空調機器の異常をいち早く発見した事例があります。また、商業施設のエントランスで不自然に周囲を見回す人物の行動を警備員が早期に察知し、店側と連携して被害を防いだ例もあります。こうしたケースに共通するのは、「違和感に気づく力」と「判断の根拠を明確に持つ姿勢」です。

5. 求められる技術・スキル

  • 状況把握能力

  • 危険予測能力

  • 優先順位判断

  • 冷静な思考

  • 根拠に基づく決断

状況判断力は経験で磨かれる要素が大きいですが、教育・訓練と組み合わせることで確実に向上します。


6. 今後の展望・課題

AI分析や映像監視システムが進化しても、最終的な判断は人間の役割です。機器は情報を提示するだけであり、最終的にどう行動するかを決めるのは現場の警備員です。今後は、訓練にシミュレーション技術を取り入れ、実践的な判断力の向上を図る取り組みが増えると考えられます。

7. まとめ

状況判断力は警備業務の根幹にあり、多くの場面で安全を左右する重要な能力です。次回以降の記事では、この判断力を支える「情報収集」と「伝達」の重要性にも触れていきます。

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