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警備業のプロが語る、防犯・防災の最新事情

  • ebetsu-iwamizawa-k
  • 2025年9月29日
  • 読了時間: 4分

私たちが暮らす社会は一見安全そうに見えますが、その裏側ではさまざまなリスクが常に存在しています。侵入盗や詐欺といった犯罪、地震・台風・火災などの災害、さらにはテクノロジーの進化による新しい脅威。こうした多様なリスクから人々を守るために活動しているのが、私たち警備業界です。

今回の記事では、警備業のプロの立場から「防犯」と「防災」の最新事情をまとめ、これからの社会に求められる警備の姿を総論的にご紹介します。


1. 防犯の最新事情

犯罪の多様化と高度化

従来、空き巣や侵入窃盗といえば「ガラスを割って侵入する」「鍵をピッキングする」といった手口が一般的でした。しかし最近では、スマートキーや電子錠のハッキングSNSで旅行中であることを確認して侵入するなど、時代の変化に応じて手口が巧妙化しています。

商業施設では万引きの手口も巧妙化しており、従来の「監視員による目視」だけでは限界があります。こうした背景から、AIカメラによる不審行動検知や、動線解析による不自然な行動の把握といった新技術が導入されています。







テクノロジーの進化と現場への導入

  • AI監視カメラ:不審な行動(長時間同じ場所に滞在、怪しい物品の持ち込みなど)を自動検知し、警備員に通知。

  • 顔認証システム:入退室管理や重要施設でのセキュリティに活用。本人確認の精度が飛躍的に向上しています。

  • ドローン警備:広大な敷地を短時間で巡回でき、夜間や災害時の監視にも有効です。

一方で、技術の進歩に過信は禁物です。AIや機械は「異常を検知」することは得意でも、「状況に応じた臨機応変な対応」はできません。そのため、機械と人が補い合う体制こそが現代の防犯の基本となっています。









2. 防災の最新事情

災害大国・日本における警備の役割

日本は世界でも有数の自然災害大国です。地震・台風・集中豪雨・火山噴火など、多様なリスクが常に存在します。その中で警備員は、災害発生時に避難誘導・現場安全の確保・二次被害の防止といった重要な役割を担っています。

例えば、大規模商業施設で火災報知器が作動した際、最も重要なのは冷静な初動対応です。慌てたお客様を安全に避難口まで誘導し、消防到着までの時間を確保する。この数分間の行動が被害の大きさを大きく左右します。

最新の防災体制と取り組み

  • 訓練の高度化:近年は「机上訓練」だけでなく、実際に煙を発生させての避難誘導や、災害を想定した大規模シミュレーションが行われています。

  • ICTの活用:警備員の持つ無線機や端末がクラウドと連携し、現場の状況が即座に本部へ共有される体制が整いつつあります。

  • 地域連携:企業・自治体・地域住民が合同で行う防災訓練に警備会社が参加する事例も増えています。


3. 今後の課題と展望

人材不足と教育の強化

警備業界全体の大きな課題は人材不足です。少子高齢化により担い手は減少しており、経験豊富な人材の育成も容易ではありません。そのため各社では、VR訓練システムeラーニングを導入し、効率的に教育を行う動きが進んでいます。

テクノロジーと人の融合

今後はAIやロボットがさらに発達し、巡回や監視といった定型業務の多くは自動化されていくでしょう。しかし、現場で最終的に「人を安心させる」「柔軟に判断する」のは人間の役割です。テクノロジーと人の力がバランスよく融合することで、社会の安全は一層強固になります。

社会全体での「共助」の重要性

防犯・防災は警備業だけで完結するものではありません。住民・行政・企業が連携して「安全を共有する」仕組みを作ることが、これからの時代に求められています。


まとめ

防犯・防災の最新事情を俯瞰してみると、次のようなポイントが見えてきます。

  • 犯罪は巧妙化しており、AIや新技術の活用が不可欠。

  • 災害対応においては、初動の冷静な判断と現場力が鍵となる。

  • 人材不足の中、教育やテクノロジーの導入が進んでいる。

  • 最終的には「人の力」と「社会全体での共助」が安心を支える基盤となる。

警備業は社会の変化に合わせて常に進化しています。本シリーズでは今後、具体的な防犯機器の紹介や現場での対応事例など、より専門的な内容を掘り下げてお届けします。

次回は「防犯編:進化する防犯機器と警備の現場」について詳しく解説しますので、ぜひご期待ください。

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